1.インシュリンリスクについて
気をつけなければ、血糖値の急激な上昇を招いてしまう危険なエネルギー補給。
高GI食品のリスク
高GI食品を摂食
血糖値が急激に上昇し
短時間で急激に下降
急激な血糖値の上昇する
食生活を続けると
すい臓の疲労等
人体に大きな負担がかかる
- 「国民健康・栄養調査(平成24年/厚生労働省調べ) 」 によると、「糖尿病が強く疑われる人」は950万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」は1,100万人。合わせると全国に2,050万人もの糖尿病あるいは予備軍が存在することが推定されています。
糖質エネルギー補給型スポーツサプリメントには、急速な補給効果を目指すあまり、血糖値の急激な上昇を招いてしまう製品が多くあることをご存知でしょうか。
血糖値が急激に高まると、それを下げようとしてすい臓からインシュリンが大量に分泌されます。血糖値が急激に上昇する食生活を続けていると、インシュリンを送り出しているすい臓が疲労し、人体に大きな負担がかかり、生活習慣病やアルツハイマー病の進行などを引き起こす原因になります。
健康体でありたいアスリートにとって、摂取する食品が体内でどう作用するのか、厳しく選択すべき時代となって来ました。
2.GI値について
「低GI食品」は、安全で効果的なエネルギー補給のための新しいキーワードです。
高GI
GI値70以上
食
品
例
グラニュー糖
うどん
精白米
食パン 等
中GI
GI値56〜69
食
品
例
そば
中華めん
パイナップル
そば 等
低GI
GI値55以下
食
品
例
りんご
アガベ(竜舌蘭)
大豆
さんま 等
低GI食品の有効性
スポーツ時安定した
血糖値を長時間維持できる
安定した
パフォーマンスの発揮
急激な血糖値の上昇を抑制
生活習慣病のリスク低減
過剰なインシュリンの
分泌を抑制
アルツハイマー病等の
リスク低減
- GI値(ジーアイ値)
- :
- グリセミックインデックスの略。摂食後の血糖値の上昇率を示した指数。
- 当社製品のGI値は、カナダ・トロントの研究機関「Glycemic Index Laboratories」において測定を行っています。
炭水化物(糖質)を含む食品を摂ると血糖値が上昇します。
血糖値の上がり方は、摂取する炭水化物(糖質)の種類によって異なります。
この血糖値の上昇率を数値に示したものがGI値で、ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表します。
GI値が高いほど、食後の血糖値上昇・下降率が大きく、低いほど血糖値上昇・下降率が小さくなります。
- 血糖値とは:
血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度。
血糖値は、その数値が高すぎたり低すぎたり、またその数値変動が激しすぎたりすることで、私たちの身体に様々な不具合をもたらします。
- インシュリンとは:
血糖値を下げるために、すい臓から分泌されるホルモン。
体を動かすエネルギーであるブドウ糖を全身の細胞に運ぶ役割をしています。インシュリンの分泌と血糖値をコントロールすることは、健康な生活を送るためにとても重要です。
3.血糖値変動からみる高GI食品の特性とリスク
《血糖値変動曲線》
- 健常者であっても高血糖になってしまう。
- 血糖値が急上昇することによって、一時的に満腹感を得てエネルギーが満ち足りたように感じるが、血糖値のピークから急激に下がるカーブを描く特性により、すぐにだるさや倦怠感といった疲労や眠気、空腹感を引き起こす。
- 低GI食品も高GI食品もエネルギー変換に要する時間は同じ。
- 一般的に低GI食品は、体内で消化・吸収される速度が遅く、エネルギーになるまでの時間がかかると言われているが、高GI食品、低GI食品とも、血糖値のピークは、食後30分後に迎えているので、エネルギー変換にかかる時間は変わらない。
- 摂食時点の血糖値よりも下がり、やがて低血糖ゾーンまで下がってしまう。
- 血糖値が70mg/dL以下になることを低血糖と言い、低血糖に至ると、強い空腹感、脱力感、動機、手指の震えなどが現れる。
4.低GI食品・高GI 食品比較
| 低GI食品 | 高GI食品 | |
|---|---|---|
| 血糖上昇率と パフォーマンス |
穏やかに 上昇し、下降 安定した血糖値を維持することにより、安定したパフォーマンスを発揮できる |
急激に 上昇し、下降 血糖値の急激な下降は、身体的な疲労や思考力、判断力、集中力の低下をもたらし、パフォーマンスの低下につながる |
| エネルギー燃焼 | 長く ゆっくり 燃え続ける 長時間、エネルギー源として利用することができる |
短時間で燃え尽きる エネルギー源として短時間しか利用できない |
| 空腹を感じる までの時間 |
長い 適度な満腹状態が長時間続き、次の摂食まで空腹を感じにくいので、過剰なカロリー摂取を抑制できる |
短い 一時的にエネルギーが満ちあふれた状態(満腹感)になるが、その状態はすぐに失われ空腹を感じるため、過剰なカロリー摂取を招く |
| インシュリン分泌 | 適度に分泌 インシュリンの分泌量を適度に保つことにより、脂肪の合成を阻止し、肥満や生活習慣病の発症リスクを低減する |
過剰に分泌 インシュリンの過剰な働きにより、血液中の余分な糖が一気に脂肪に変わり蓄積されるため、肥満や生活習慣病の発症リスクを高める |
| すい臓等への身体ダメージ | 小さい 安定した血糖値を維持することは、ストレスに脆弱なすい臓や血管等への身体ダメージを軽減できる |
大きい 血糖値の急激な上昇・下降による体内環境の過度な変化は、インシュリンを分泌するすい臓の疲弊や血管の損傷等、身体に大きなダメージを与える |
5.人工甘味料のリスク1 〜使用量の増大
人工甘味料は、血糖値に影響しない甘味料として、使用量が飛躍的に増えてきています。
人工甘味料はショ糖の数百倍の甘さがあり、カロリーがゼロか極めて低く、血糖値に影響しないとされていることから、現在では多くの食品に使用されています。
| 清涼飲料水 | 「低カロリー、カロリーゼロ、糖質ゼロ」を謳うダイエット飲料など |
|---|---|
| 菓子類 | チューインガム、アイスクリーム |
| 砂糖の代替甘味品 | 喫茶店や飲食店に置かれている砂糖のようなもの |
| サプリメント | エネルギーチャージャー、プロテインなど |
| 主な人工甘味料清涼飲料水 | ・アスパルテーム ・ネオテーム ・サッカリンナトリウム ・ステビア ・スクラロース ・アセスルファムK |
|---|
食品の原料表示例
6.人工甘味料のリスク2 〜人体や環境への影響
人工甘味料は、化学合成によって作られた天然には存在しない物質。今、さまざまなリスクが指摘されています。
例えば、これまでの常識を覆すような研究結果を、イスラエルの研究チームが、2014年10月 科学誌「ネイチャー」に以下のような内容で公表しました。
人工甘味料は、
- ・代謝異常を引き起こし、血糖値が下がりにくい状態にする作用がある。
- ・その結果、肥満や糖尿病のリスクを高める。
さらに、人工甘味料は化学的に安定し生体内では分解されず、排泄後も環境中においても分解されにくく、残留性があることから、河川や湾岸域で濃度が高くなっている所があるとの報告があります。また、植物や微生物の生育にも影響を与える可能性があり、生態系への影響も懸念されています。
参考:平松正行、山本真理子、伊藤真史、「人工甘味料摂取による脳機能への影響」、『名城大学総合研究所紀要』 2014年3月
7.GI値一覧表
高GI
GI値70以上
中GI
GI値56〜69
低GI
GI値55以下
穀物・パン・粉類
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 食パン | 95 |
| うどん | 85 |
| パスタ | 65 | 中華麺 | 50 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| フランスパン | 95 |
| そうめん | 80 |
| おかゆ(精白米) | 57 |
| 全粒粉パン | 50 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 精白米 | 88 |
| コーンフレーク | 75 |
| 玄米 | 55 |
| パスタ(全粒粉) | 50 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| もち | 85 |
| 胚芽精米 | 70 |
| そば | 54 |
| おかゆ(玄米) | 47 |
野菜類
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| にんじん | 80 |
| トマト | 30 |
| ピーマン | 26 |
| 茄子 | 25 |
| 小松菜 | 23 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| かぼちゃ | 65 |
| オクラ | 28 |
| 大根 | 26 |
| セロリ | 24 |
| 青梗菜 | 23 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| ゴボウ | 45 |
| 長ネギ | 28 |
| ブロッコリー | 25 |
| カイワレ大根 | 24 |
| サラダ菜 | 22 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 玉ねぎ | 30 |
| キャベツ | 26 |
| 春菊 | 25 |
| きゅうり | 23 |
| ほうれん草 | 15 |
野菜・芋類
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| ジャガイモ | 90 |
| 里芋 | 64 |
| エノキ茸 | 29 |
| 蒟蒻 | 24 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 山芋 | 75 |
| 栗 | 60 |
| しいたけ | 28 |
| レタス | 23 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| とうもろこし | 75 |
| さつま芋 | 55 |
| ナメコ | 26 |
| ミョウガ | 23 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 長芋 | 65 |
| レンコン | 38 |
| モロヘイヤ | 24 |
| モヤシ | 22 |
肉・魚介類
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 竹輪 | 55 |
| ソーセージ | 46 |
| ホタテ | 42 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| かまぼこ | 51 |
| 鶏肉 | 45 |
| 海老 | 40 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| ベーコン | 49 |
| 牛肉サーロイン | 45 |
| 鮪 | 40 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 豚肉 | 46 |
| うなぎの蒲焼 | 43 |
| 穴子 | 40 |
乳・乳製品・卵
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 練乳(加糖) | 82 |
| バター | 30 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| アイスクリーム | 65 |
| 卵 | 30 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 生クリーム | 39 |
| 牛乳 | 25 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| クリームチーズ | 33 |
| プレーンヨーグルト | 25 |
豆腐・海藻類
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| こしあん | 80 |
| おから | 35 |
| ピーナッツ | 20 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| つぶあん | 78 |
| 納豆 | 33 |
| ひじき | 19 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 油揚げ | 43 |
| 枝豆 | 30 |
| 昆布 | 17 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 豆腐 | 42 |
| アーモンド | 25 |
| ところてん | 11 |
果物
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 苺ジャム | 82 |
| みかん缶詰 | 57 |
| 桃 | 41 |
| 洋梨 | 36 |
| オレンジ | 31 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| パイナップル | 65 |
| バナナ | 55 |
| 柿 | 37 |
| キウイ | 35 |
| グレープフルーツ | 31 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 黄桃缶詰 | 63 |
| ぶどう | 50 |
| さくらんぼ | 37 |
| ブルーベリー | 34 |
| イチゴ | 29 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| レーズン | 57 |
| メロン | 41 |
| りんご | 36 |
| 梨 | 32 |
| アボカド | 27 |
砂糖・菓子・飲料水
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 麦芽糖 | 105 |
| 大福餅 | 88 |
| ホットケーキ | 80 |
| メープルシロップ | 73 |
| ゼリー | 46 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 氷砂糖 | 100 |
| ドーナツ | 86 |
| みたらし団子 | 79 |
| クラッカー | 70 |
| 100%果汁ジュース | 42 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| 上白糖 | 99 |
| キャラメル | 86 |
| クッキー | 77 |
| カステラ | 69 |
| カフェオレ | 39 |
| 食品名 | GI値 |
|---|---|
| チョコレート | 91 |
| フライドポテト | 85 |
| ハチミツ | 75 |
| ココア | 47 |
| 果糖 | 30 |
- 永田孝行氏作成 食品別GI値一覧表より

